ハヌマーンアーサナの由来は、インド神話に登場するハヌマーンの物語にあります。
ヨガのポーズには、それぞれ物語があります。
たとえば、ハヌマーンアーサナも、そのひとつです。
大きく前後に脚を開くこのポーズは、単なる柔軟性の象徴ではありません。
つまり、そこには「思い出す」という深いテーマが流れています。
ハヌマーンとはどんな存在か
ハヌマーンは、インド叙事詩『ラーマーヤナ』に登場する神猿です。
忠誠心、勇気、献身の象徴。
しかし、彼は、はじめから自分の力を自覚していたわけではありません。
幼い頃に授かった神々の力を、ある出来事をきっかけに忘れてしまったのです。
仲間から
「あなたは飛べる」
と告げられて、初めて思い出します。
その結果、彼は海を一跳びしました。
海を越えたのは筋力ではなく、確信でした。
ハヌマーンアーサナの由来と象徴
ハヌマーンアーサナは、前後に脚を大きく開くポーズです。
英語では “Monkey Pose” とも呼ばれます。
このポーズは、ハヌマーンがランカ島へ飛び立った姿を象徴していると伝えられています。
前に伸びる脚は未来。
後ろに伸びる脚は過去。
その間にある骨盤は「今」です。
過去と未来を大きく開きながら、今に立つ。
それがハヌマーンアーサナの形です。

ハヌマーンアーサナはなぜ思い出すポーズなのか
身体が硬いとき、私たちは無意識にこう思います。
「私はできない」
「もう若くない」
「今さら無理」
けれど本当にそうでしょうか。
ハヌマーンも、自分の力を忘れていただけでした。
前後に大きく開くこのポーズは、縮こまった心をほどく動きでもあります。
身体を開くことは、心の境界線を少し広げること。
できない理由を探す代わりに、可能性を思い出す。
それがハヌマーンアーサナの本質です。
ハヌマーンアーサナに期待される効果
ハヌマーンアーサナは、股関節や太もも周辺を大きく使うポーズです。
・股関節の柔軟性向上
・骨盤周辺の血流促進
・体幹の安定感の向上
・集中力を高めるサポート
こうした効果が期待されるといわれています。
無理に完成形を目指すのではなく、呼吸とともに少しずつ深めることが大切です。
揺らぎ世代と柔軟性
50代は、身体も心も変化の途中にあります。
筋肉量は落ちやすくなり、
自律神経も揺れやすい。
だからこそ、無理に開くのではなく、
「少しずつ思い出す」姿勢が大切です。
完璧な開脚を目指す必要はありません。
今日の自分が、昨日よりほんの少し広がる。
それで十分です。

まとめ
ハヌマーンアーサナの由来は、「海を越えた勇気」の物語です。
けれど本当のテーマは、飛ぶことではなく、思い出すこと。
身体を前後に開きながら、自分の可能性も少し開いてみる。
ハヌマーンアーサナの由来を知ると、このポーズが単なる開脚ではないことが見えてきます。
それが、このポーズが私たちに伝えている静かなメッセージです。
ハヌマンの物語は、単なる勇気の象徴ではありません。
不安が強くなるときや、集中力が散ってしまうときこそ、呼吸を整えることが大切だと教えてくれます。
背筋を伸ばし、ゆっくり息を吸い、長く吐く。
その静かな呼吸の積み重ねが、心の揺れを鎮めていきます。

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