集中が乱れた、その理由は「香り」だった
ある日、ヨガレッスン後にある方がこうつぶやきました。「レッスン途中にある匂いを感じてしまい、集中が途切れてしまいました…」香りに敏感な人は特に、周りの環境の香りや、他人の香水、柔軟剤、整髪料の香りによって集中が切れてしまうことがあります。実はこれ、決して珍しいことではありません。
香りは「五感」の中でも最も本能に近い
嗅覚は、脳の「扁桃体」や「海馬」とつながっており、感情や記憶と密接な関係を持つ感覚です。一瞬の香りで、昔の記憶や感情がよみがえるように、私たちは香りによって意識の状態が左右されやすいのです。
集中を乱されないための“香りのトレーニング”
ここでおすすめしたいのが、香りを「敵」ではなく「味方」に変えるアプローチ。
① 自分だけの“集中アロマ”を決める
毎回同じ香りを使うことで、脳と体が「この香り=集中モード」と覚えていきます。
おすすめの精油:
- ラベンダー(リラックスと集中を両立)
- ローズマリー(思考をクリアに)
- サンダルウッド(瞑想的な深まり)
② ヨガの前に香りの“スイッチ”を入れる
レッスン前、静かな時間にアロマを焚いたり、ハンカチに1滴垂らして呼吸を整える時間を設けてみてください。
③ 外の匂いで気が散ったら「香りの呼吸法」
レッスン中に気が散ったと感じたら、一度目を閉じて、自分の“集中アロマ”の香りを心の中で思い出しながらゆっくり呼吸してみてください。記憶の中の香りでも、脳はしっかり反応してくれます。こうして、再び「今ここ」に意識を戻すことができます。
香りの記憶は、内なる静けさへの扉
ヨガの時間は「外界から自分を切り離す神聖な時間」。でも、完全に外部の刺激を排除することは難しいですよね。だからこそ、自分にとって心地よく、安心できる香りを“内なる帰り道”として育てておくことが大切なのです。
香りの記憶が導く「今ここ」。
それは、どんな雑音や匂いの中でも、あなたの呼吸と心を守ってくれる“やさしいスイッチ”になるでしょう。
まとめ
- 香りは集中を乱すこともあるが、味方にもできる
- 同じ香りを習慣づけて「集中アロマ」として活用
- 香りの記憶は、ヨガの意識を「今ここ」に戻してくれる
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