秋と心身の変化
秋の空気は澄み渡り、自然は実りから静けさへと移り変わっていきます。
その一方で、私たちの身体は乾燥と冷えの影響を受けやすく、喉の不調や感情の滞りを感じやすくなります。
特に「声が出にくい」「喉がイガイガする」「呼吸が浅い」といった症状は、季節の変化と深く結びついています。
ヨガの哲学では、喉に位置する第5チャクラ「ヴィシュッダチャクラ」が、このような不調と心のバランスに関係すると考えられています。
ヴィシュッダチャクラとは?
- 位置:喉の中央(鎖骨の間のくぼみ、頸切痕の奥)
- 色:青
- テーマ:自己表現、浄化、真実を語る力
- 身体とのつながり:呼吸、発声、甲状腺、喉・気管
ヴィシュッダチャクラは「声」と「呼吸」に直結しています。
ここが滞ると、気持ちを言葉にできなかったり、喉に違和感が出たりすることがあります。
逆に整っていると、呼吸は深く、声は心地よく響き、コミュニケーションがスムーズになります。
秋にヴィシュッダチャクラが乱れやすい理由
アーユルヴェーダの視点では、秋は「ヴァータ(風のエネルギー)」が強まる季節。
そのため乾燥と冷えが増し、喉や気管支の弱さとして現れることが多いのです。
- 声のかすれ
- 喉の乾燥・痛み
- 呼吸の浅さ
- 気持ちの塞ぎ込み
- コミュニケーションの停滞
これらのサインは、ヴィシュッダチャクラのエネルギーが滞っている表れといえるでしょう。
セラピー的アプローチ
1. 呼吸法(プラーナーヤーマ)
- ウジャイ呼吸:喉をやさしく引き締め、呼吸音を響かせる。喉を温め、内側から潤す。
- ブラーマリー呼吸:蜂の羽音のように声を響かせ、喉に心地よい振動を与える。
2. 声のセラピー
- ハミングやマントラ(例:オーム、ハム)を繰り返すことで、声と振動が喉を癒やします。
- 秋の夜に静かに声を出す習慣は、感情の浄化にもつながります。
3. ハーブとセルフケア
- トゥルシーティーや甘草ティーで喉を潤す。
- スチーム吸入で乾燥対策。
- シンギングボウルを首もとで鳴らし、音の波動を体感するのも効果的。
ちょうど我が家の甘草も花を咲かせ始めました。自然は優しく私たちに寄り添ってくれています。
4. アーサナ(ヨガポーズ)
- マツヤーサナ(魚のポーズ):喉を伸ばし、チャクラを開放。
- セツバンダーサナ(橋のポーズ):胸と喉を開き、呼吸を深める。
- ガルダアーサナ(鷲のポーズ):肩・首を整え、喉周りの血流を改善。
秋の過ごし方と心のケア
ヴィシュッダチャクラは「真実を語る場所」とも言われます。
秋は寂しさや孤独を感じやすい季節。
日記を書く、歌う、信頼できる人に気持ちを伝えるなど、声や言葉を通じて心を外に出すことが大切です。
「鎖骨の間のくぼみに呼吸を届ける」ように意識するだけでも、喉と胸のエネルギーがやさしく解放されます。
まとめ
秋は喉が乾き、心も閉じやすくなる季節です。
ヴィシュッダチャクラを意識し、呼吸・声・セルフケアを取り入れることで、心身のバランスを整えることができます。
自分を表現する力を取り戻し、声と呼吸を通して、秋を健やかに過ごしましょう。
なかなか1人では実行するのことが難しい場合には、ぜひ、お近くのグループレッスンや、オンラインレッスンに参加してみてくださいね。
オンラインなら、自宅にいながら移動時間無しで、静かに練習できます。
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