呼吸と音が、心をほどく瞬間。
〜ともに感じた、シンギングボウルとマントラの癒し〜
はじめに
体育館の静けさの中、シンギングボウルの音がゆっくりと響く。
昨日の「調い♡ヨガ」では、身体・呼吸・声・音のバイブレーションを通して、深いリラクゼーションと内なる安らぎを感じていただきました。
今回のクラスでは、ただ聴くだけでなく、自ら声を出し、肺を使い、マントラを唱えながら動くことを取り入れました。
そのことで、音のエネルギーがより身体の奥に届き、内側から“調う”体験が生まれていったのです。
呼吸・声・音が導く心身のリリース
ヨガの基本は「呼吸」ですが、そこに“声”が加わることで、心身の解放がさらに深まります。
声を出すことは、単なる発声ではなく、呼吸の延長線上にある「生命の響き」。
たとえば、ゆっくりと「オーム」と唱えるとき、胸や喉、頭の中に音の振動が広がり、心が静まっていくのを感じます。
この日のクラスでは、やさしいポーズとともに、短いマントラを唱えながら身体を動かしました。
それはまるで、音と呼吸が連動して踊るような感覚。
シンギングボウルの音と、皆さんの声が重なり合う瞬間、空間全体がひとつの調和の場となり、目を閉じているだけで涙が流れたという方もいらっしゃいました。
高齢の方々にも届く「やさしいヨガ」
「ヨガ=難しいポーズ」と思われがちですが、本来のヨガは“ポーズの完成”ではなく“心の静けさ”を取り戻すための実践です。
この日の内容は、
・寝たままでもできる軽いストレッチ
・手足をやさしく動かす血流促進の動き
・静かに、シンプルな動きと呼吸と声を合わせた短いマントラチャンティング
・シンギングボウルの音とともに行うシャーバアーサナと充電
というシンプルな構成。
無理なく動きながら、自然と呼吸が深まり、身体の内側からエネルギーが巡るのを感じていただけました。
参加者の方々からは、
といったご感想をいただけました。このように、呼吸・声・音で働きかける三位一体の時間は、筋肉だけでなく、心にもやさしく働きかけてくれます。
マントラと音のバイブレーションが身体に届く仕組み
マントラ(聖音)は、意味だけでなく“波動”そのものに力があります。
声に出して唱えることで、喉や胸に振動が生まれ、神経系・内臓・脳にまで穏やかな刺激を与えます。
一方、シンギングボウルは金属の共鳴から生まれる倍音が特徴で、その振動は皮膚や筋肉、骨を通して身体の深部へ届きます。
人の身体の約60%は水分でできています。音の波はその水に伝わり、細胞を微細にゆらすことで“内側から整う”感覚を生み出します。
マントラを唱えながらシンギングボウルの音を聴く──
それはまさに、外の音と内の音が響き合う瞑想。この時間、心も身体も自然にリセットされ、呼吸が深まり、表情がやわらかくなっていきます。
声と呼吸がつなぐ「いのちの音」
声を出すことは、生きるエネルギーの表現です。
高齢の方ほど呼吸が浅くなりやすいのですが、マントラを唱えると自然と横隔膜が動き、肺の奥まで空気が入ります。
「息を吐きながら声を出す」ことは、呼吸法(プラーナーヤーマ)の一種でもあり、心拍数・血流・神経伝達のリズムを整える作用があります。
シンギングボウルの音と呼応するように声を重ねることで、身体の内側が響き合い、
“生きている”ことそのものを感じられる瞬間が訪れます。
調いヨガから伝えたいこと
「できることを、できる範囲で、やさしく。」それが、調い♡ヨガの基本の考えです。
難しいポーズではなく、呼吸と声と音に寄り添いながら、今の自分を感じること。
その中に、年齢を超えた“癒し”と“いのちの輝き”があると、クラスを通してあらためて感じました。
おわりに
シンギングボウルの音とマントラの響きは、まるで心の奥にある泉をそっと揺らすよう。
呼吸を深め、声を重ね、音を感じることで、誰もが自然に“調う”状態へと導かれていきます。
「呼吸と音が、心をほどく瞬間。」
それは、私たちの中にいつでも存在している“静けさ”への扉です。
次回のクラスでも、また一緒にその扉を開いていきましょう。
調いヨガにご参加くださった皆様、ありがとうございました。
神社ヨガとのつながり
静寂と自然の中で行われるヨガもまた、呼吸と音の調和を深めてくれます。
私は以前、【神奈川県二宮・川匂神社】 にて、灯籠の灯と境内の風景の中で「神社ヨガ」でレッスンを担当させていただきました。
そのときの体験レポートは、こちらからご覧いただけます:
👉 川匂神社の夕暮れとともに…灯籠と音に包まれる“神社ヨガ”の時間
自然の音・風・光・祈りの場がある場所でのヨガは、屋また違った深い響きをくれる体験です。
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